「木材・材木」のススメ

ざっくり知っておこう!JAS材の基準について

JAS材の基準って??

このページではJAS材の基準についてざっくりと説明します。

JAS材については建築に携わる方、木を扱う方であれば知っておいた方が良い知識と言えます。

 

もし、お施主さん等からJAS材についての質問が来た時に、

概要だけでも伝えられると、さらにあなたの信頼度はアップするでしょう。

 

私自身も、職業柄JAS材についてたまに聞かれる事があります。

そんな時、バシっと答えられたほうがカッコイイですよね。

 

JASの基準についての詳しい説明は以下のリンクにございます。

製材の日本農林規格 – 農林水産省

このページではかみ砕いてわかりやすくザックリ説明します。

JAS材の基準その① 規格寸法ってどんなの?

木材には、規格の寸法があります。

これは、昔から木材業界で使われてきた、尺貫法という長さの単位を基に作られています。

 

同じようにJAS材にも規格寸法と呼ばれる物がありまして、
それが以下の表になります。農林水産省のウェブサイトからわかりやすくまとめ直しました。

下地用

構造用製材

建築に関わる方であれば、大体3㎜刻みで増えるのにはなじみがあると思います。
これが、尺貫法を基にした基準寸法です。

JAS材の等級分けは「★」の数

JAS材にはJAS認定された際に写真のようなシールが貼られます。

この等級について説明します。

この★の数が多いほど、等級の高い材料となります。
最大は★★★の星3つ、最低は★一つです。

おおきく3等級に分けられるという事ですね。

★★★ 一級

★★ 二級

★ 三級

となります。

 

その等級区分は以下の項目から総合的に判断された★の数が付けられています。

①節(材面の欠け、きず、穴をふくむ) なければないほど、材面の面積に対して小さければ小さいほど等級は高くなります。
②丸身 丸太の外側の丸みです。なければないほど等級は高くなります。
③貫通割れ 木口の長辺の寸法以下でなければ無いほど等級は高くなります。材面には割れがないことが前提です。
④目まわり 木口の短辺の寸法の1/2以下であること
⑤繊維走行の傾斜比 ★★★1:12以下であること。★★ 1:8以下であること。★ 1:6以下であること。
⑥平均年輪幅  ★★★6mm以下  ★★8mm以下  ★10mm以下 目が詰んでいるほど等級は高くなります。
⑦腐朽  腐れが無ければ無いほど高等級になります。★★★は腐れ無しです。
⑧曲り  曲りが軽微であればあるほど等級は高くなります。
⑨狂い、およびその他の欠点  なければ無いほど等級は高くなります。

以上の基準を満たした材料がJAS材となります。
何を基準に等級が付けられているのか、ざっくり覚えておくと人に説明できるので良いと思います。

JAS材=品質が保証されている!

JAS材の基準について説明させていただきました。

厳しい、規格をクリアして初めてJAS材として流通するようになります。
材料の良し悪しについてよくわからなければ、JAS材を指定しておけば品質は問題ありません。
★★★の材料を使えばクレームやトラブルなども少なそうです。

ただ、JAS材は多く一般流通している材料である「無等級材」に比べて高価になります。

信頼のおける材木屋さんが知り合いにいれば、JAS材でなくても問題ないとは思います。
高価=品質を買うと思えれば、それはお施主さんにとっては価値になるのではないでしょうか。

JAS材について知っていると、JAS材の提案も出来るようになりますね!